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心臓疾患 〜冬に注意です〜
2015年11月4日
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院長の若山です。

段々と寒くなってきましたね。

動物たちには冬に悪化しやすい病気があるので注意が必要です。

その一つは心臓病です。

 

人もわんちゃんねこちゃんも医学の進歩や食事の充実によって、昔に比べて随分高齢まで生きることができるようになりました。

動物は高齢になると身体機能や内臓機能が衰えます。

そんな中、特に小型・高齢のわんちゃんでは心臓の弁の機能が低下しやすいので注意が必要です。

これを弁膜症と言いますが、弁の機能が低下すると心臓からうまく全身に血液を送ることができなくなります。

そのため、心臓は通常よりもたくさん働いてそれを補う必要があるので、常に負担がかかり続けてしまいます。

負担がかかり続けた心臓は段々肥大していき、ますます血液を送りにくくなる悪循環に陥ってしまいます。

 

ねこちゃんはタウリンと呼ばれる栄養の欠乏で心臓の筋肉の異常(心筋症)を起こす病気がありましたが、こちらはフードの改善で随分発症が少なくなりました。

ただ、時に突然心筋症を発症してしまうケースや、やはり高齢では弁膜症を発症するケースもあるのです。

 

心臓は生きるために必要不可欠な内臓であり、機能の良し悪しは寿命に直結する一番大切な内臓と言えます。

心臓病は初期ではあまり症状が現れないので見た目だけで発見することが難しく、わたしたち獣医師も見ただけでは診断できません。

胸に聴診器を当てて、心臓の雑音を聴いてはじめてわかることが多いのです。さらに、超音波検査で病気の程度や状況を細かく診断します。

残念ながら老化に伴い低下する機能は完全に治すことはできません。治療としては弁膜症の場合外科的に悪くなった弁を人工弁に置き換える手段もありますが、高齢であったり状況からお薬を使って内科的に心臓の負担を軽減して進行を遅らせる選択をするケースが多いです。

 

寒くなると熱を逃がさないよう血管が細くなるので、それに伴い血圧が上がりやすくなります。

冬場に脱衣所で倒れる心臓疾患持ちのお年寄りが多いように、動物も冬に心臓病が悪化して突然倒れることもあるんです。

心臓疾患を抱える子達には特に気を配ってあげてください。

特に7〜8歳以上の小型犬は年に2回程度は動物病院での定期検診をお勧めします。動物の時間の流れは人のものとは異なります。今年の春にはなかったことが来年の春に異常として見つかることも少なくありません。

すべての病気に言えますが、早期発見・早期治療が大切ですね。

 

若山純也